福島県福島市の行政書士・社会保険労務士の菅野です。
福島県の最低賃金が大幅に引き上げられることが決定されました。労使代表で構成される審議会が、現行の時給900円から55円増の955円に引き上げることを正式に決定しました。これは過去最大の引き上げ幅となります。新しい最低賃金は10月5日から適用されることになります。
審議会では、賃金の低さや地域間格差の問題が十分に解決できないとの意見もありましたが、最終的には「労使協議の結果」として、この金額が適当と判断されました。
全国的には、厚生労働省の審議会が50円の引き上げを目安としていたことから、福島県の引き上げ幅はさらに大きいものとなっています。
この改定により、県内の賃金が新しい最低賃金に満たない労働者は全体の21.95%に上ると推計されています。福島労働局は、中小零細企業への支援も含め、あらゆる機会を通じて周知・支援を行っていく方針ですとコメントしています。民間調査では、県内企業の4割以上が、この最低賃金引き上げに伴う賃上げを行うことが明らかになりました。
政府は全国平均で1時間あたり1000円以上を目指す方針を示していますので、次年度の福島県の最低賃金についても過去去の傾向や経済状況を考慮すると、引き続き引き上げが予想されます。いよいよ福島県の最低賃金も1000円台に突入しそうです。
中小企業としては、助成金・補助金等の利用できるものは利用して生き残っていくべきです。
※福島県の過去10年間の最低賃金の推移です。
- 2023年度: 900円
- 2022年度: 858円
- 2021年度: 828円
- 2020年度: 800円
- 2019年度: 798円
- 2018年度: 772円
- 2017年度: 748円
- 2016年度: 726円
- 2015年度: 705円
- 2014年度: 689円
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