外国人技能実習生受け入れ事業所で法令違反が７２００件超

福島県福島市の行政書士・社会保険労務士の菅野です。

厚生労働省は昨年働きながら技術を学ぶ技能実習生を受け入れている全国の9829か所に対して立ち入り調査を実施した結果、作業の安全配慮が不十分だったり残業代などの割り増し賃金が未払いだったりするなどの法令違反があった事業所が、昨年1年間で7200件を超えたことがわかりました。

これは調査事業所の73.7％にあたる7247事業所で何らかの法令違反があったことになります。調査の件数、法令違反の件数ともに統計を取り始めた平成15年以降、最も多くなったとのことです。かなり高い割合ですね。

違反で最も多かったのが、作業の安全配慮が不十分だったりするものが2326件の23.7％、次いで残業代などの割り増し賃金の未払いが1666件の16.9％でした。

中には時間外や休日労働が月110時間を超えていたり、朝礼時間のあとにタイムカードで打刻させたりしていた事業所もあったということです。

技能実習生の数は、去年12月の時点で全国でおよそ32万5000人だそうですが、こんな状況ではだだでさえ円安の影響で給与目減りしている今賃金では他の国に勝てない状況なので、日本離れが加速しなければいいですが。